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ギ・メイ対ツトウ
「なるほど護衛がいたのか・・・ん⁉お前はギ・メイ!!!」
同じ財務管理部に勤める同士、もちろん互いの顔も存在も認識している。
「そそくさと帰られたのでおかしいなと思って、後をつけさせていただきました」
「しらばっくれるな!やはり貴様っ、怪しいと思っていたのだ!貴様がマインのスパイというのはどうやら間違いないようだな」
ギ・メイはふふっと微笑を浮かべて語る。
「それはタマトボウの見立てか?」
「んなっ⁉・・・やはり、もう全て知っているのだな。くっ!こいつらを殺せ!!」
再び命令を下すリョウ。
「待て!!リョウ殿よ!」
ザーコンが叫んだ。
「なんだ?貴様に用は無い!引っ込んでろ」
リョウの口調はとっくに怒りで乱れている。
「いいから聞け!お主の為に言っているのだ、この男はとんでもなく強い。お主が用意した暗殺者でも敵わんだろう、無駄な殺生は見とうない!話し合おうではないか」
「ふははははは!馬鹿め!!それはこっちのセリフだ!構わん二人とも殺せ、後の事はタマトボウ様が何とかしてくれる筈だ!」
「早まるでない!」
そんなザーコンの言葉も無視して、暗殺者はザーコンに太刀を振る。
そしてまたしても短刀で受け止めるギ・メイ。
「ザーコン殿、この男は少々出来る様です。さがっていて下さい」
「ぬおっ⁉」
「あのヒションがここまで言うとは」
ザーコンは素直に引き下がる。
「ギ・メイ、やはりあの時見たワシの勘は合っていたようじゃな」
「光栄です。ギガストロア治安部隊伍長オガミイ・ツトウ殿」
両者、腰を落とし深く息を吸うと、戦闘の意思を固めた。
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