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ギ・メイ対ツトウ決着
「いざ!」
「尋常に!」
仕掛けるツトウ、ギ・メイは二本の短刀で受け止めると同時に右足でツトウの顔面を蹴り上げる。
「ぐはっ!」
後ずさるツトウ。
すぐに崩れた態勢を整えなおそうとするが、それより早くギ・メイは二本の短刀を投げつける。
崩れた態勢のまま、それでも2本の投げナイフを躱したツトウだが態勢は完全に崩れた。
なんという波状攻撃!しかし、これでギ・メイは武器を手放した。
追撃は素手による攻撃しかない、大ダメージは追わない筈だ、防御は捨てて突進するツトウ。
その考えは甘かった。
ギ・メイは背中から木刀を一瞬で取り出すと、容赦なく脳天にカウンター1本っっっっ!!!
「ぐおおおっ!!」
そ、そんなところになぜ木刀が・・・そう思いながらツトウの意識は遠くなっていった。
・・・・・・・・・・。
ツトウが意識を失っていたのは一瞬だった。
「気が付きましたか?」
「・・・ワシは負けたのか」
ツトウが目を覚ますとオウ・リョウがぐるぐる巻きにされて、猿轡をされていた。
「オウ・リョウを領事館職員殺害未遂としてとらえます。貴方はその証人になって下さい」
「いいだろう、だがお前さんらも知っての通り、この男の後ろにはタマトボウがついている。上手くいくかな?」
「計画通りです」
「そうなのか」
最初はレストランのボーイを倒した、それをきっかけにレストランオーナーのホンジとヤマカを追い詰めた。
その事によって、ホンジとヤマカを操っていたオウ・リョウにたどり着いた。
そしてオウ・リョウをエサにすれば、また一つ上の人間をおびき出す事ができる。
「芋づる式、黒幕おびき出し大作戦。それが我が主君の計画でございます。まともにギガストロア法廷にリョウを告発しても、上の人間がもみ消す事は分かっています」
「ではどうするつもりか?」
「マイン法廷で裁きます、そうなれば必ず敵側は妨害する為に顔を出す、我々はまたそれを捉える」
「なっ⁉いや、しかし、そんな事をギガストロア政府が許すはずがない」
「その為にギョーフンをマインの味方につけたのです」
「そういうことか、なるほどお前さんの主君は切れ者だな」
「当然です」
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