ナイチンゲール

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ナイチンゲール

 夜がやってきました。 今夜も坊やはぱっちりと目を開けています。  坊やが夜の住人になって森に連れ去られてしまうのではないかとお母さんは不安に思っていました。 「お母さん、お話して」 坊やはお母さんに甘えます。お母さんはベッドサイドに腰を下ろしました。  その時、真っ暗な森の中から歌うような声が聞こえてきました。 「お母さん、あれはなんの音?」 「あれは……ナイチンゲールの鳴き声よ」 「フィフィフィフィ」 誘うような鳴き声に坊やは興味津々です。 「お母さん、窓を開けて」 「いけないわ。夜風で体が冷えてしまう」 お母さんはそう言って、分厚いカーテンを引いてしまいました。
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