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その日から、夜の帳がおりると一羽のナイチンゲールがやってくるようになりました。
「フィフィフィフィ リュリュリュリュ」
鈴を鳴らすようなナイチンゲールの鳴き声を、坊やは心待ちにするようになりました。
「ねぇ、お母さん! 今夜もナイチンゲールが来たみたい。窓を開けてもいい?」
(ナイチンゲールは墓場鳥。夜に連れ込む死の鳥よ!)
お母さんはますます夜を恐れ、坊やがどれだけせがんでも決して窓を開けてはくれませんでした。
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