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作者あとがき
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
まだまだ作品数は多くないですし下手くそな歌ばかりですが、スターやコメントで応援していただけることがとても励みになっております。
幼い頃私は母と手作り絵本をつくりました。母は成長した私に言いました。「社会に出ると、あの時のような感性はなくなってしまう」と。きっとなくなったのではなく、眠っているだけなのではないかと思うのです。
その後で母は私の書いた詩を見て言いました。「こんな感性があるなら、きっと大丈夫だろう」と。
私は人と違う子どもでした。「変だ」と言われたこともあります。辛い思いも沢山しましたが、人と違うことを嫌だと感じたことは一度もありません。その考え方は周りの人たちが、私の長所や得意なことを褒めて伸ばしてくれたことも影響しているのかもしれません。違いは強みなのだと、大人になった今もなお感じています。
短歌を詠むとき、白昼夢の中に言葉を探すような不思議な感覚に陥ることがあります。苦しい時こそ短歌に救われます。楽しい時よりも辛い時のほうが言葉が浮かんできます。それは痛みであり、よろこびであり、私のいろんな感情の結晶です。
一度、短歌の方向性を変えようかと本気で悩んだこともありました。もっと分かりやすい言葉にして、万人に届くような作品にした方がいいのではないかと。だけどそれはイコール自分の感覚に蓋をしてしまうことになります。ふっとちいさな気泡のように浮かんでくる言葉たちに気づかないふりをして消してしまうくらいならば、このまま自分自身の感性と言葉に忠実に生きていきたいと。
この言葉や感覚こそが、私のたましいを成している大切な一部分なのだと思います。
色とりどりの金平糖のようなたましいの呼びかけを聴きもらさないように、耳をすましていたいと思う今日この頃です。
たらこ飴
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