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4. 方位磁石は悲しみの中
立ち直ることなどできない理性から引っこ抜かれた針をあげます
盃を交わす大人の日本酒の濁りに映る世など壊れろ
指切りがマンネリ化しすぎてもう何も信じられない手羽先を齧る
(鼠みたいな心臓だから想いなど)
ジオラマじみた月を摘んだ
泣きたいとフリクションで書くジップロックに入れた手紙は流せないまま
何故人は悲しいんだろう剥がれかけの湿布の匂いひらがなの「ん」も
明け方に響く赤子の産声を想って握るスポンジの泡
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