< ポテンシャル全開の貴文 >

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< ポテンシャル全開の貴文 >

1daea575-6835-405e-8292-40c6062bcbc7 それから……。 朝の日課の発声練習は、なくなった。 「おはよう」 貴文が、微笑ながら、朝から腰が抜けるようなイケボで、あたしに言う。 あたしは、朝から、夫の素晴らしいイケボを聞けるのだ。 そして、貴文が、会社へ着ていく行くスーツも、ブランドものではないが、あたしが貴文によく似合うと吟味して選んだスーツだ。 もちろん髪型にも、気を配っている。 こうして、今まで隠していたポテンシャルを発揮した貴文が、会社でどれくらいモテているかは、分らない。 そう言えば、理奈は、あれから、もっと条件のいい職場に転職したそうだ。 でも、そんなことは、もう、どうでもよくなった。 あたしは、ものすごくポテンシャルの高い旦那を持ち、その彼を誰よりも愛し、そして、その彼も、あたし一人を愛してくれている。 これ以上の、幸せがあるだろうか。 愛し、愛され、あたしは、サイコーに幸せなのだった。      ー END ー
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