時代遅れの男たち

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 大阪に行く際に、ほぼ毎回立ち寄るドライブイン。俺は今夜もここで晩飯と仮眠だ。 「お待たせ~西風」  やれやれ、やっとグランド出来たよ。年末に会ってからほぼ2ヶ月ぶりか。 「おー真さん、日替わりアジフライだって」  又かよ、この店の日替わり定食はアジフライ率が高いな。 「もうそれで良いや」  食券を買っておばちゃんに渡す。  もう既に晩飯を食べ始めていた西風の前にドカッと座った。 「疲れたか真さん」 「うん、さすがに事故渋滞に3時間もはまってるとな」  普通に走ってるより絶対疲れている、全くああいう細道でのガッチャマンは逃げようがなくて嫌だ。なんせこっちはデカイ図体の10tウイングだ。 「西風、時間大丈夫か?省吾の事を話したいんだ。無線(なみ)じゃ言えんからな」 「大丈夫、俺もここで少し休んで行くから。俺も気になってて」 「そうか」  省吾の兄貴分を自認している西風だもんな。 「どこから話せばいいかな」  とりあえず、鯉さんの依頼料がスーパードライで済んでしまった話は外せんだろうな。
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