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再会
「いやー俺たち本当に同じ高校に受かってよかったよなー!」
「だなー。メチャクチャ勉強頑張って良かったよ」
俺は海野優。この春めでたく志望校に友達と一緒に受かり、今日はその入学式だ。これからこの学校で新しい生活が始まると思うとワクワクする。
「本当、良かったよねー!」
今声を発したのは幼馴染の女子で大切な友人の春野明理。明るい性格で凄く優しく、基本的に誰かから嫌われる事が無いタイプの異性同性とわず好かれる人間だ。
「俺ら、マジで頑張ったし努力が報われたよな!」と肩を組んで明るく話しているのは四季絵景で最初に話していたのは夏目貴志。
景は表情豊かで明るい性格。
貴志は冷静だけどノリが良い。2人とも友達思いの良い奴だ。
2人は幼馴染ではなく中学から友達になった大切な友人だ。
入学式というイベントの先生方の話が終わり。そのまま学校の中を歩き回っている。
「じゃあ、優君、私は咲たちと話があるからここで別れるね」
「おう、女子同士の人間関係も大切だもんな。俺たちはもう少しこの辺回っているよ」
俺は四季絵と夏目と一緒に歩き回る。すると視界に懐かしい人物が入った。
「あれ、もしかして冷か?久しぶりだな!」そう声をかけるとその人物は振り返り
「?…海野さん、お久しぶりです。小学校以来ですね」と無表情にそう言う。
「いや、海野さんって。幼馴染なんだからそんな他人行儀な言い方すんなよ」
思わず苦笑してしまう。
この冷と呼んだ幼馴染は清水冷。明理と同じく幼馴染で中学に上がる時に親の都合で転校してしまい、中学では連絡も取れず一切の情報交換ややり取りができなくて少し心配もしていた。
「いえ、特に不快が無いのであれば、海野さんと呼ばせていただきます」と変わらず無表情で答える。
「なんか冷変わったな。なにかあったのか?」変わってしまった事には驚いたが、特に悲観的にはならず落ち着いた口調で話す。
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