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友達にはなれない
自己紹介が終わり先生が今後の取り組みを話し終え、長めの自由時間になる。
明理は冷の所に来て「冷ちゃん、どうしちゃったの?本当に冷ちゃん?」と話しかける。
俺たちも冷の所に集まり、それを聞いた景と貴志は「「冷ちゃん、て」」と吹き出しそうになる。
俺は明理に「変わっちまったけど、本当に冷だぞ?」と言葉をかける。
「清水さん、ちゃん付けで呼ばれていたの?」と景が訊く。貴志も「なんか意外だな」と吹き出しそうになっていた顔をすぐに戻し落ち着いたトーンで言う。
「清水さん?私は冷ちゃんて呼んでいるけど景君も貴志君も冷ちゃんのこと冷、て下の名前で呼び捨てに呼んじゃいけないの?」
「俺らも最初は下の名前で呼び捨てで呼ぼうとしたんだけど」
「清水さんと呼んでください、って言われちゃって」と景の後を貴志が続けて説明する。
「でも優君は冷って呼んでいたけど」と不思議そうに訊く。
「あーなんか、俺は小学生の頃に仲良くしてもらった恩があるから下の名前で呼び捨てで呼んで良いって言われた」と言われた事をそのまま明理に伝える。
冷は表情を変えずに「はい。ですので春野さんにも小学生の頃仲良くしていただいたので冷ちゃんと呼んでもらって構いません」と言葉を発する。
「でも清水さんが冷ちゃんってちゃん付けで呼ばれていたとか、小学生の頃の清水さんってどんな感じだったの?」と景が明理に訊く。
「うーん。小学生の頃の冷ちゃんは、背が低くて人懐っこくていつもニコニコしていて目をキラキラ輝かせていたよ」
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