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これがぼくの接し方
「テメー、誰に口利いてんのか分かってんのかっ!!あ!?」3年生と思しき不良生徒は完全にキレてもう何をするか分からない状態になっている。
「テメーに教えられる事は何もねえだぁー!だったら今から俺が、誰にケンカを売ったのかをよく分からせて教えてやるよ!」
「誰に口を利いている?目の前の相手の言っている事も呑み込めない程に頭が悪いのですね。それと、最初に公衆の面前で騒ぎを起こし、暴力行為まで働き周りを不快にさせて部活の勧誘の方々にケンカを売ってきたのは他でもないあなたでしょう」冷はいかにも不快という表情を隠しもせず目を細める。
もうこんな状況になってしまったらどんなに早く先生を呼んでも間に合わないので、俺は、実際に目の前で不良生徒の怒りの矛先を向けられている冷自身よりもハラハラしながらも、もし冷に何かあったら間に割って入って殴られてでも冷を助けようと精神を落ち着かせ覚悟を決めようとする。
遂に不良生徒の怒りが頂点に達し、ブチッという音が聞こえたように感じた。
「ぶっ殺してやるよ!!」冷の顔に拳が振るわれる。
パンッ!
冷の顔に振るわれた拳は気づいたら全く違う方向に振られそのまま空を切る。
「!?」
不良は何が起きたのかが理解できていない顔をしている。俺自身も何が起きたのか今の状況が分からない。
「なにしやがった!?」驚いてはいるがまだ怒りは全然静まっておらず、もう1回冷に向けて殴り掛かる。
パンッ!
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