急接近、要注意!(2)

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「みつきちゃん、スタイル良いから何でも似合うと思うんだ」 道中、終始(ぜん)が会話のリードを取ってくれている。 満月(みつき)は、道行く人の視線が気になり、それにただ相槌を打つだけで上の空だった。 突然手を引かれ、また染の胸元に飛び込む形になった瞬間、現実戻され慌てふためいていると、 「みつきちゃん、呼んでも“はい”って言うだけだったから、ちょっと強引に引っ張っちゃったけど、前から来た人とぶつかりそうになってたよ?」 「えっ!あっ、ご、ごめんなさい.......」 「僕は大丈夫。みつきちゃんとこうして密着できるから」 そう言われ、顔から火が出そうになるくらい真っ赤になりながら染を見上げた。 「もうっ!離してくださいっ!」 「はははっ。可愛いなぁ。あ、店ココ。入ろっか」 店内はアロマの爽やかな香りに包まれた、可愛らしい内蔵の店だった。 置いてある服やズボンは、内装とは裏腹なシックで落ち着いた品々になっている。 「僕的には、あっちの店の服を着て欲しいけど──」 指を刺された先に視線をやると、お店と道路を挟んだ向かいに建っているお店のウインドーに飾られている、黒とピンクと赤で染められたフリフリのワンピースが見え、ゾッと鳥肌が立った。 「からかわないで下さいっ!」 クスクス笑いながらも「いや、みつきちゃん色白だから、あの格好だって似合うよ?」 「年齢的にアウトですっっ!」 “何のコスプレですかっ!!一生縁のない洋服じゃないっ!” 慌てふためいてる満月を見て楽しんでいる染に、店員さんが近づいてきて、声をかけてきた。
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