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村長からの情報は、
二月ほど前、ここより遥か東の領主の住む街から、北に馬車で1日程のところにある険しい山の頂上で、激しい稲光が3日3晩続き、思えばそれから一度も雨が降っていない……との事。
なにか天変地異の前触れかもしれないと領主様に御伺いをたてたが、田舎者の迷信とバカにされたそうだ。
だがその時の様子で、領主様は何かご存知だと感じるのだが我々には何も教えてくれん……
ということだった。
「この村だけじゃなく、領内全ての村がこの状態だと思いますか?」という問いに村長は、
「おそらくそうだと思います。普段より交流のあった村々から誰も来なくなりましたし……
どこの村でも同じように井戸も枯れ畑もたち行かなくなっていると思います」
と、悲しげに俯いた。
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