63人が本棚に入れています
本棚に追加
「じゃあ、僕も……」
続く沈黙。
チラリ、チラリ。
催促するように蓮の視線が泳いだ。
「僕も、れんって呼び、ましょう、か」
「ぜ、ぜひ」
ここに来て急に照れてしまったか。
顔を見合わせてぎこちない笑みをかわす。
きっといつか、滑らかに名を呼びあえる日が来るのだろう──少し未来の話だとしても。
見上げれば満天の星。
きらりと輝いて二人を照らしていた。
祝福するかのように。
ここは花咲く『日本史BL検定対策講座』・完
最初のコメントを投稿しよう!