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(アーネスト様やジョシュア様と和解……なんて、都合のいいことは考えちゃダメね)
出来れば、平和的に穏便に解決したい。心の中では、そう思っている。けれど、それが難しいということも分かっている。彼らが自分たちの正義に生きている以上、自分たちの考えと交わることはないのだから。
(マギニス帝国の皇帝陛下が、何を考えていらっしゃるのかが分かれば、解決方法はあるのかもしれないけれど)
そう思っても、生憎皇帝であるブラッドリーが何を考え、何を思い行動しているかをセイディが知る術はない。アーネストやジョシュアが、詳しく教えてくれるとも考えられない。それに、教えてくれたところで嘘の可能性があるのだ。そして、セイディが予測を立てたところで、当たるわけがない。
(あぁ、考えても無駄ね。今は、きっちりとすることを優先しなくちゃ)
それに、今は余計なことを考えている場合ではない。第一にこの王国を守る。アーネストやジョシュアのことは、その次だ。いや、もしかしたら次の次の次くらいなのかもしれないが。
「なぁ、セイディ」
「……はい」
「一つだけ、言っておく」
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