襲撃の終わり

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「じゃあ、俺らは帰るわ」 「ちょ、ま、待って、ください……!」 「もしかして、引き止められてる系か? けど、残念。時間切れだ」  トントンと自身の腕時計をたたき、ジョシュアはそういう。その言葉の意味がすぐには分からなかったセイディだが、何処からか人々の話し声が聞こえることに気が付き、ハッとする。……多分、先ほどの光で民たちが何かがあったと感じとってしまったのだろう。 「じゃあな。……また、会えるといいな」  アーネストの肩をつかみ、ジョシュアはそのままどこかに立ち去っていく。その姿を呆然と見つめながら、セイディは「……私は、会いたくないです」とボソッと言葉をこぼした。  そんなセイディの本音が聞こえていたのか、はたまたただの偶然だったのか。ジョシュアがゆっくりと振り向き、セイディに手を振った。  ……彼は、一体どういった人物なのだろうか。自由奔放で、行動が読めない。皇帝陛下に従う素振りを見せるのに、セイディたちに対してはっきりとした敵意はそこまで示さない。……謎の多い、人物だった。 「……セイディ!」  そんなことを考えていれば、不意に声をかけられる。その声にもう一度ハッとし、セイディは顔を上げる。すると、そこにはアシェルとリオがいて。彼らはセイディのことを見て「大丈夫か?」と声をかけてきた。なので、セイディは「……まぁ、少し、は?」とぎこちなく答えていた。
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