7-5.服

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 お風呂を済ませた蓮くんとリビングで英語の勉強をしていると、桂くんが寄ってきて 「けい、いいにおいでしょ~。」 と蓮くんに自慢した。蓮くんが桂くんの頭をクンクンと嗅いで 「うん。あやめちゃんの匂い。」 と微笑む。そして 「俺もあやめちゃんの匂いする。」 と自分のTシャツの襟元を鼻まで持ち上げてクンクンと嗅いだ。 「れんも、あやめちゃんのせっけんつかったの?」 「ううん。この服、あやめちゃんが一回着たから匂いが残ってる。めっちゃいい匂い。」 桂くんも蓮くんをクンクンと嗅ぎ 「ほんとだー。いいにおい。」 と笑っている。 「ごめん、匂いうつっちゃったんだ。」 申し訳なくて謝ると 「ううん。いい匂いだから大丈夫。」 と蓮くんが微笑んでくれた。  そこへ梶くんが 「風呂空いてる?」 と顔を出した。 「今、京が入ってるよ。店はもう終わり?」 「うん。俺は終わり。」 梶くんがのそのそとリビングを通りすぎてキッチンに行き、冷蔵庫から麦茶を出してコップに注ぐ。 「かじー。けい、いいにおいでしょ。」  すぐに自慢しに行った桂くんを目だけで見下ろしながら、梶くんが麦茶を飲み干した。
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