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(レイスだー!)ルークがいる、青チームの陣地の中間地点ほどにレイスはおり、ゲームで例えるなら中ボスのような雰囲気を放っている
もちろんルークは魔王だ。
(とりあえず、抱きつけばいいんだよね!その隙に…)
「ルチア、何してるのかな?」と背後から声が聞こえてきた
「ふえぇ!?」と驚きすぎて変な声を出してしまった
振り向くと、前方にいたはずのレイスがいた
「じゃあ、負けだね」魔法をぶつけられる
風魔法で防ぎ、攻撃を飛ばす
「なっ!?」
「もう、簡単には負けないから!」とレイスに抱きつく
そして、アランがレイスの結界を破壊する
「っ!?」
パリンっ
「アラン!」
「はぁ、お嬢様攻撃を上へ飛ばすなんて方法よく考えましたね…ヒヤヒヤしましたよ…」と言われる
この作戦はアランとクロエが考えたものを、合わせたものなのだ。
クロエの案は、別に将が一定の場所にいる必要はないのではないかと。
確かに私もそんな指定はしていない。と感心してしまった
「はぁ、負けですよ。ルチア手を離して?」
「あ、うん…」離すよう言われ大人しくレイスを離すと
「誰に抱きつくよう言われたんです?」と優しく問いかけられる
指示した人間を横目で見るとすぐさま反対方向を無表情で向いていた
「ルチア?」笑っているのに怖い…そう思い、指示した人間の名を告げる
「アランに…」
「ほぉう…貴方はとても狡い人だ。」とアランに冷たい笑顔でレイスは話しかけた
「どうしてでしょうか?使えるものは使うべきでしょう?あなた方の弱点を使っただけですが?」とアランは平然とした顔で言い返す
(レイスの弱点?なんだろう?女性に免疫がないこと?)この少しシリアスな空気が流れている中でルチアは空気の読めない少し呑気なことを考えていた
「もし、ルチアが誰にでもこのようなことをするようになったらどうするのですか?」
「そうならないようにすれば、いいだけですよ。例えば異性にはダメで同性にならばいいなどとね?」
「ですが、」「失礼。」とレイスの言葉が遮られた
レイスの肩を飛び越え、アランに向けて魔法が放たれる。それもかなりの高位魔法で
魔法と相殺するように結界は破れ、将の印の強すぎる魔力に耐えられず割れてしまった
「お前ら、ダメではないか!アーノルド、レイス!簡単に負けて…」とルークは怒っていた
ルークは颯爽と現れ、チームの状況を最も簡単に逆転させてしまった
人数が少なく、味方のいないフリな状況にも関わらず勝てたことが嬉しそうにルークはニヤついていた
魔法を放たれて煙があたりを漂っていた
煙は空気に薄れ、そこにいた人物が見えてくる
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