前世の記憶

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前世の記憶

ーーあっ、ここ乙女ゲームの世界だ… と自然に頭の中でその考えが生まれた。 なんで乙女ゲームって言われても、よくわからない。 突然頭に降ってきたのだ。 けど、ーーーーー 「これって、ヒロインが断罪されるやつじゃないぃ!?」と叫んでしまった。 幸い周りには誰もいなかったため聞かれていないことに安堵した 「よし、、まず記憶の整理しなくちゃね!」と自室の椅子にドカッと座る 今世の私はルチア・エリツィンという名前だ 『癒しの聖女〜イケメンに愛されハーレム学園生活♡!?〜』となんともふざけた名前である乙女ゲームのヒロイン 男爵家の娘であるルチアは魔力が微小ながらあるため貴族の魔法学園に行くことに。 大抵魔力があるのは高位貴族なため爵位の低い家のルチアは好奇の的。 召使いのように扱われるが、それを知り助けてくれたのは生徒会(全員高位貴族王族) 生徒会は爵位の低いルチアが再度虐められることがないよう、そばにいてくれるようになり、守るのはあくまでも義務的という態度を崩さなかった生徒会も天然で、おっちょこちょいで、自分の悩みにすぐさま気づいてくれる、ルチアに惹かれていくが… 王子の婚約者に嫉妬され階段から突き落とされそうになった時(好感度が一番高い攻略対象に助けられる)攻略対象に助けられる。 階段のことが原因で死にかけた攻略対象を助けたいと思う気持ちで聖なる力に目覚めルチアは聖女となるのだ ハイっ!テンプレですね! なんで、前世の自分はハマっていたのか…確か隠しキャラの声優が好きでそれがきっかけなんだよなぁ…ヤンデレ暗殺者…うん、自分の性癖がわかる… ただ、このゲームは小説の中のゲーム。存在しないのだ 小説の名は『ヒロインに現を抜かす王子なんていりません。〜悪役令嬢の国家立て直し術〜』 乙女ゲームの裏は腐敗した国であり、転生しそのことを知った主人公はヒロインと共に王子、王族を断罪することに…腐敗した国を立て直す物語だ。ヒーローは隠しキャラのヤンデレ暗殺者だ 私は前世の記憶と前世の前世の記憶を持っている。それが小説のある方。 この時は普通のOLでリア充だった。確か、事故で死んだのだ…彼氏の元カノが突っかかってきて階段でーーー その後の記憶はないし、死んだのだろう。 というか階段絡み多いな… (それは置いといて、) 小説のルチアは前世の記憶を持っていた。 前世の記憶は小説のルチアの前世の記憶だろう。 前世は金持ちに生まれたけど、両親は仕事人間で家族で出かけたことはない。だからゲームとかにどっぷりハマっていた。 前世は愛情に飢えていた。から小説のルチアは愛されるヒロインに転生して喜んでいたのだろう (可哀想だよね…自分だけど。) きっとこの世界は小説の世界だと思うから気をつけて生きていくしかない。 第一に、魔力覚醒しない!だ 確か出かけた時に崖?山?どっちからか馬車が降ってきて自分の身を守るために魔法を発動させたんだよね。 ならこれを気をつければいいだけ! と過去の自分はそう思っていた。 これが俗に言う“フラグ”とは知らずに……………
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