フラグ

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フラグ

「ルチア、今日は少し遠いところへ行こうか?」と父に言われた 「遠いところ?」と首を傾げてしまった 「実はね、お母さんが好きな花が咲いている花畑が近くにあってね、可愛いうさぎもいるんだ。ルチアもうさぎ好きだろう?」と顔の整った父はニコッと笑う 「うさぎ!触りたい!」 前世の記憶を思い出しても、幼い自分がどこかにいてうさぎと聞いて心が踊った 父と一緒に馬に乗り、きたのは森の中。比較的安全なところで近くの住人こ薬草や山菜をとりにきているようで、何人かとすれ違った 「さぁ、ここだよ。」と父は馬から下ろしてくれた 「わぁ〜!」 一面に花が咲き誇り甘い香りがする 花冠をしたうさぎもおり、可愛くてつい近寄ってしまう 手を差し出すとウサギは寄ってきて足の上にちょこんと乗った 「かっ可愛い!お父様!」と父の方を振り向くと写映魔道具を動かして、私を撮っていた 「あぁ、(ルチアが)可愛いね!」 気のせいだろうか、可愛いの前に“ルチアが”が入っている気がする… これぞ、まさしくスローライフというんだろうなと思った 「ねえ、お父様、お母様にお花を積んであげたい!」と言うと 「そうだね…少しならいいよ。このお花の葉っぱはお薬にもなるんだよ」と優しく教えてくれた 「へぇ〜そうなんだ!」と前世は違うところに感動してしまう 4本ほど花を摘む 一つ目は押し花よう。二つ目はおとうさま用の押し花、三つ目もおかあさま用の押し花。四つ目は押し花のネックレスにするためだ 魔法で花をコーティングし枯れないようにするのだ。プラスチックみたいなのに覆われているためネックレスにできる 「もう少し、この周り散歩したら帰るかい?」と聞かれ 「うん!」と返事をした 森の少し深いところまで行くと、ドォンという音が鳴り響いた 「なんだ…!?ルチア、少し急いで行くよ!」と父は真剣な顔をし、音の方へ急ぐ 「これは…」父はそう言い淀んでいた 父に見てはいけないよ予め言われていたため父の上着に顔を突っ込んでいたのである 「見ても、いい?」と聞くと 「あぁ、いいよ。けど、これはひどいな…」 目を開けると先ほどまでいた花畑だった 花畑は落ちてきた馬車に潰され、あたりには馬車の破片が散らばっている 「ひどい…」そう思うのと同時にもう少しここに長くいたら自分達も花のように潰されていたかもしれないと恐怖で身が震えた 「中に誰かいないか、確認してくるから待ってなさい。」と父は私の頭を撫でた後馬車へ向かっていった その姿を見て、ひとつ不思議に思ったことがあった 馬車だけど、馬がない…? (なんでだろう…)そう思っていると 「人が…生きている!」と父が声を上げた 「本当っ!?」と父に駆け寄った 扉の残骸を父は魔法でとり、中から助けだそうにも助け出せないと言った 体に水?を纏っていた
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