あー、あの日の わいの冒険 2年生 その6「読書の秋、発明の秋」

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 次の日、南向さんに相談してみた。  「この本、オモロかったけど、感想文は書けへん。こう何か感想文書きやすくて、わいにぴったりの本ないかな〜?」  南向さんは、腕を少し組んで考えたあと、学級文庫から『マンガで読む偉人「エジソン」』を持って来た。  エジソン? 聞いたことある。しかもマンガやったら読みやすい!   「ナイス。南向さん」  わいは家に帰って「エジソン」の本を夢中で読んだ。  マンガやから読みやすいっていうのもあるけど、エジソンってビックリ人間、面白い発明いっぱいしとる、そんでその発明で大金持ちになったんやて。フェ〜、発明ってお金になんねんなー。そうか、ええなー。お金があれば、わいもファミコン買えるやん。  ええなー。ええなー。ええなー。  そや! わい、物作るの好きやし発明しよ!  わい。自分の秋を見つけたかもしれん。  わいの秋は発明の秋や!!  さっそく、わいは協力者じっちゃんの元に走った。  「じっちゃん、エジソンって知ってる?」  「エジソン? 電球発明した発明王のエジソンか」  「そうそう、わいも、エジソンみたいに発明して、お金欲しいー」  「そうか。そりゃええな。誰もまだ考えてなかった新しい発明は、特許っていうもんがもらえるかもしらんで」  「とっきょ?」  「そうや。だから頑張ってみるとええわ」  「うん。よう分からんけど頑張るわ。じっちゃん、なんか発明して欲しいもんとかない?」  「そやな、ダジャレ怪談がまだ完成せいへんねん。なかなか難しぞ。だからダジャレ怪談どんどんできる装置なんかがあるとええな〜」  「無理」  「……そか。えらい返答はやいなー」  「じっちゃん。もっと、なんかこう、ちゃんとした発明したい。なんか困ってる事とかない?」  だけど、じっちゃんから困りごとは出てこんかった。  幸せやなー、じっちゃん。
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