3人が本棚に入れています
本棚に追加
次の日、南向さんに相談してみた。
「この本、オモロかったけど、感想文は書けへん。こう何か感想文書きやすくて、わいにぴったりの本ないかな〜?」
南向さんは、腕を少し組んで考えたあと、学級文庫から『マンガで読む偉人「エジソン」』を持って来た。
エジソン? 聞いたことある。しかもマンガやったら読みやすい!
「ナイス。南向さん」
わいは家に帰って「エジソン」の本を夢中で読んだ。
マンガやから読みやすいっていうのもあるけど、エジソンってビックリ人間、面白い発明いっぱいしとる、そんでその発明で大金持ちになったんやて。フェ〜、発明ってお金になんねんなー。そうか、ええなー。お金があれば、わいもファミコン買えるやん。
ええなー。ええなー。ええなー。
そや! わい、物作るの好きやし発明しよ!
わい。自分の秋を見つけたかもしれん。
わいの秋は発明の秋や!!
さっそく、わいは協力者じっちゃんの元に走った。
「じっちゃん、エジソンって知ってる?」
「エジソン? 電球発明した発明王のエジソンか」
「そうそう、わいも、エジソンみたいに発明して、お金欲しいー」
「そうか。そりゃええな。誰もまだ考えてなかった新しい発明は、特許っていうもんがもらえるかもしらんで」
「とっきょ?」
「そうや。だから頑張ってみるとええわ」
「うん。よう分からんけど頑張るわ。じっちゃん、なんか発明して欲しいもんとかない?」
「そやな、ダジャレ怪談がまだ完成せいへんねん。なかなか難しぞ。だからダジャレ怪談どんどんできる装置なんかがあるとええな〜」
「無理」
「……そか。えらい返答はやいなー」
「じっちゃん。もっと、なんかこう、ちゃんとした発明したい。なんか困ってる事とかない?」
だけど、じっちゃんから困りごとは出てこんかった。
幸せやなー、じっちゃん。
最初のコメントを投稿しよう!