諦めを知る

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諦めを知る

どうしよう、なんて考えても自体はもう後戻りなんて出来ないところまで来ている そうなんとなく自分でも分かっていた 分かってはいたけれど それでもまだ何か解決方法があるんじゃないかそんなすがる思いで、答えを必死に出そうとしていた まだ僕の存在には気づいていない だって見つからないように隠れているから 普通逆なんじゃないか?なんて別にどうでもいいか いつか見たあの人と、仲良さそうに肩を並べて歩いている そんな楽しそうな顔見たことないけど、その人にはいつも向けているの? まだ9歳の僕には分からないけれど 今日見たことがママにとって、最悪を意味しているって事だけは何となく分かる その笑顔を少しでも僕たちに向けることは出来なかったんだろうか 心の中の大切なものが、スっと消えていくような感じがした どうせ何もしなくても壊れてしまうんだろう そんな気がしているから、感情が心を突破ってくることはなかった なんだ自分は意外と、冷静なのかもしれない 顔に出さず、声に出さず、何も変わらず 来た道を戻ってひたすら歩いた 頭を空っぽにして 2時間?3時間? そのくらいは経ったかもしれない 公園の前につくと吸い寄せられるようにベンチに座った もう立っていることすら面倒くさく感じて、風に揺らる木をただぼーっと見つめていた そろそろ帰ろうか そんな考えが頭に浮かんでは消えていく 指先が冷たくなって、爪が紫色に変わっても今はそんな事どうだっていい 家に帰ったら何もかも全部終わっているんじゃないか?そんな不安が思考を停止させる 僕をいつまでも動かなくさせるんだ
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