2-7♡離れないで

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2-7♡離れないで

「ごめん、日和。日和がかわいすぎるのかいけないんだからな」 (え?……)  じゅぷりと日和の中からぬけた熱塊。あんなに激しく突いていたのにまだしっかしと上を向き、いやらしくてかてかと濡れている。 「こっち向いて」  甘く優しく誘い込まれる。身体をくるりと回転させられ向き合う状態に、異常に心臓がバクバクと動き出した。 (な、なんか凄くかっこよく見えちゃう……やだ、そんなの有り得ない、でも……)  引き寄せられるようにキスを繰り返し、自然と自分から彼に抱きつき、両腕を首に回していた。肌と肌が触れ合うことがこんなにも気持ちいいなんて洸夜に出会い、抱かれなければ知ることはなかった。 「っはぁ、日和から抱きついてくれるなんてそれだけでイキそう」 「なっ……」 「イキそうだけど日和の中でしかイキたくないからな、挿れるよ」  左膝を抱えられぱっくりと開いた膣口に大きく熱り立った鏃が勢いよく入ってきた。溶けてぐずぐずの日和の蜜壺の中を掻き回す。丸みをおびた先端が日和のイイところを突き続けた。中は突かれ蜜壺の入り口は熱くて太い雄茎ですりあげられる。  支えてもらっているものの片足で立っていることに限界か近づいてきた。カクカクと震えだす右足。もう、崩れるっ――、その瞬間に膝が折れ持ち上げられる。 「腕、俺の首に回してしっかりつかまってて」  わけのわからないまま日和は素直に洸夜の首に腕を回す。両足は宙に浮いているのに日和と洸夜は繋がたまま、恥ずかしいくらいに両足を大きく広げられ下に目線をずらすとしっかりと蜜口が熱棒を咥えこんでいるのが見える。 「やだっ、こんな格好おちるっ!」  動くと落とされてしまいそうで日和は洸夜の首にしがみつくしか出来ない。 「俺が日和のこと落とすわけねぇだろ。大丈夫、奥までよく届いて気持ちいいから……ほらなっ、気持ちいいだろう?」 「やだっ、動いちゃダメッ……あっ、あっ、ヤッ、はんッ……」  日和を抱えているはずなのに重そうな顔色を一切見せずに腰をリズミカルに動かし剛直を抜き挿しする。  抱きかかえられているので彼との顔の距離が近い。自身のだらしなくゆれる胸と彼の筋肉質な硬い胸、柔らかな腹と引き締まった腹が、ぐちゃぐちゃに蕩けた性器と猛々しい性器がぶつかり合う。肌の当たる音、滴る蜜が泡立ちパンパンと破裂音と共に官能を犯すような水音が聴覚までも抱かれているようだ。 (……き、キスが、し、たいッ……)  どうしようおもなくキスがしたい。こんな奴好きなはずがないのに、淫魔なんてありえないのに、流されるように抱かれてしまっている自分。  どうして抱かれることを拒めず、身体はこんなにも素直に受け入れてしまうんだろう。どうしてこんなにも……彼が愛おしく感じてしまうのだろう。  たくさんの愛を囁いてくれるからだろうか、真っ直ぐな感情を素直にぶつけてきてくれるからだろうか、確かに夢では何年も会ってきた。でも実際はまだ出会って数日なのに自分のどこを気に入って好きと言ってくれているのか日和には分からなかった。 「ひ、よりッ……」 「あっ、んんぅ……ンッ、んん」  自分の思考を読み取られているんじゃないかと思えるような熱いキス。潤みすぎている口腔内、腰を動かすたびにズレる唇を何度も紡ぎ直し舌を絡め互いの唾液を混ぜ合わせる。飲み込みきれず口の端から流れ落ちる雫はそのまま顎をつたり繋がっている秘部の元へ落ちていく。 「んんッ、はっ、ああ、もうダメッ……あぁぁんっ……!」 「ああ、いい、俺でダメになれ、俺しかっ……日和をこんなに乱すことはできないんだ……日和、盛大にイケッ――」  洸夜が一度日和をグッと持ち直し、汗で濡れた身体はピッタリと吸着しあい隙間がなくなる。一瞬止まった動きもすぐに再開され、洸夜の剛直が容赦なく日和の奥の良いところを突き上げた。 「あ、あぁんっ、はっ、げしすぎ……ぁあッ、はぁんッ、もおだめぇ……!」 「ああ、ひより……すげぇ俺のこと締め付けてッ……一緒にイこうなッ」  膣壁が洸夜を受け入れ絡まり、どこまでも後追いしてしまう。蜜路を魅了する熱り勃った彼が日和の全身を服従させていった。  ビリビリと痺れるような感覚が持ち上げられている両足のつま先から流れ始める。 「ああッ、くる、イッちゃうッ……はっ、もっ、ンんッ、ああ、ああぁぁんッッ――」  恍惚に達し、弾けるような電流が身体を痺れさせた。 「……ッく、はっ、お、俺もッ……んッ」  息を詰らせた洸夜の身体がぶるりと震え、日和の中にいる熱塊がビクビクと波打っていた。日和はなかなかひかない恍惚に身体に力を入れることができない。じゅぷりと洸夜の熱棒がゆっくりと抜き取られ、日和の身体をいたわるように姫抱きにし額に優しいキスを落とした。 「日和、お前だけは俺の側から離れないでくれよ……」  優しいのに、切なげで、ギュウッと大事なものを誰にも取られないよう抱きしめるように日和の息が整うまで洸夜は抱きしめ続けた。
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