おまけのはなし②

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会えたのは夜の水族館。 諒ちゃんと二人で行った私と暗い館内で偶然手があたり、お互いにすいません、と謝って顔を上げたらそこにいたのは社長一家だった。 ビックリしてペコペコする私、 あ、姉ちゃん、と言う諒ちゃん、 あら~っ、誰かと思ったら諒太じゃない?え?彼女?彼女なの?え、あ、知ってる、私、知ってる…あ、えっと佐藤美琴ちゃん…だよね?ね?え?2人付き合っているの?諒太の彼女が佐藤美琴ちゃんなの?え~嬉しい、会えて嬉しい~ まだまだつづく祥子さん。独演会状態だった。 何回か職場のBBQや家族連れOKの忘年会の時に会ったことはあるけれど、なんだろう、全然違った。 きれいな人で、いつもはお上品に笑ってるって感じなのに、こんなによくお話をする人なんだ。 驚く私をにこにこ見ている諒ちゃんと社長、 これが社長夫人の正体よと笑ってる。 美琴ってよんでいい?と聞かれ、はい、と答えるとすぐに携帯番号とSNSのアカウントを聞かれる。 そして、これから仲良くしましょ。と言われて手を差し出された。 それからと言うもの、時々祥子さんから連絡がくる。諒ちゃんに何か言いたいけど言えないことがあったら代わりに言って上げるからねといつも言われている。諒ちゃんも祥子さんには頭が上がらないみたい。 妹しかいない私には姉ができたようで嬉しい。 妹の結子さんにも会った。 鈴音と同い年で偶然鈴音と大学も一緒だった。お互い知らなかったらしいけど、会ったらすぐに仲良くなった。時々2人でも会っているらしい。
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