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ガチャ。
「ただいま~」
も、もしかして怖いと噂の諒ちゃんのお母さまが帰ってきた!!!
恐る恐る出向かえに出る皆さんの後ろをついていく。
どきどき。
「おかえり~」
玄関にいたのはたくさんの荷物を持った美人。
え?孫のいるようには見えない…
こ、これが諒ちゃんのお母さま?
「はい、ただいま。みんな、遅くなってごめんなさいね。」
小さく頭を下げるとサラサラの髪が顔を隠すように落ちる。
若くてももう50代…だよね?それでこの美しさなの?
「佐藤さんね、いらっしゃい。今日は会えるのを楽しみにしていました。」
「こんにちは。お邪魔しております。佐藤美琴と鈴音です。」
怖い人と聞いていたので少しびくびくしながらもしっかり目を合わせ大きな声で挨拶をした。
「あらぁ、素敵なお嬢さんがたね。お昼も買ってきたからみんなで食べましょう。」
そういうと持っていた荷物を持ち上げて見せてくれた。いそいで祥子さん、諒ちゃん、結子さんが受け取り、中へと運び入れる。そういえば、諒ちゃんが言っていたなぁ、『我が家で一番強いのは母親だ』って。
私の横に来た飯島社長が小さな声で『お義母さんは自分にも他人にも厳しい人でね。佐藤さんの初めの挨拶、気に入ってくれたんじゃないかな?いつも挨拶は基本だっておっしゃってるから』と教えてくれた。
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