キミ色に染められて。

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キミ色に染められて。

扉を開ければ、 キミがいるのは、〝美術室〟 ------------------ガラガラ 6時間目の授業が終わって、 放課後を迎えるころ、 私は決まって、美術室の扉を開ける。 「直くーん!」 「......こら、学校では染谷先生、だろ?」 私がいつものように『直くん』と呼べば。 彼が持っている、 出席簿でペシっと軽く頭を叩かれる。 本当に軽くだから、 全然痛くないし、むしろそーして貰えるのが嬉しいぐらい。 私、羽澤奈白(はざわなしろ)と。 直くんこと、 染谷直(そめやなお)先生は、 家が隣同士の幼なじみ。 家が隣と言っても、 10歳も年の差があって。 私が生まれた時には、 直くんはもう10歳の小学生。 小学校も、中学校も被ったことはない......... その歳の差は、 私が高校2年生になった今も、一向に埋まっていない。
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