忘れものにはご用心

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 はぁ、はぁ、はぁ…… 「う、そ、でしょ」  締め切られた門の前で、力尽きてしゃがみ込む。  家から学校までは一本道。  急いで追いかけたのに、間に合わなかった。  どんだけ体力オバケなの、あの子。  これが筆箱とかなら、誰かから借りればって諦められる。  でも、お弁当ではそうはいかない。  よりによってお弁当!普段なら給食なのに。  遠足予備日だからって給食は止められている。  美結も普段持たないものだから、うっかり忘れてしまったのだろう。  時間は9時少し前。 「間に合う、かな」  大きく息を吐いて、門に備え付けられているカメラに視線を向けた。
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