40人が本棚に入れています
本棚に追加
ここまでは僕の計画通りだ。
そして、パーティーが紛糾する中、僕は目潰し魔の真犯人の元に踏み寄った。
「元木大、あなたが新庄明美を殺しましたね?」
「なぜ俺だと気づいたんだ」
「この写メールを見てくれ。これは、新庄明美の携帯電話から送られてきた画像だ」
「新庄明美?それは俺が殺した筈では。なぜ死者からメールが送られてくるんだ」
「厳密にはダイイングメッセージと言ったほうがいいかな。現場に残されていた新庄明美の携帯電話を押収した時に、警視庁の刑事の方で調べさせてもらったんだ」
「これが新庄明美の携帯電話か。カメラ付きだな」
「もしかしたら、携帯電話の中に何か証拠が残されているかもしれない。調査を頼むよ」
「戸神君、分かった」
僕は、戸神君から新庄明美の遺品である携帯電話を受け取った。
「まずは指紋だな」
携帯電話に付いていた指紋を取って、科捜研に回す。指紋から犯人を特定できるのはだいたい5時間ぐらいかかってしまう。新庄明美以外の指紋が付いていたら、その人が犯人である可能性は高い。
次に、携帯電話の電源を入れる。
幸いなことに、携帯電話の電源はすぐに入った。
そして、写真のフォルダを見つける。
殆どが幸せな思い出の写真なので、捜査をしているこちらが辛い思いになってしまいそうだ。
そして、殺害当日のファイルを見つけ出した。
写真を見ると、新庄明美の隣に犯人がくっきりと映っている。
「コイツだッ!」
「戸神君、写真を送るからクリスマスパーティーの時に犯人に見せるんだ。目潰し魔の正体は元木大で間違いない。アケミ」
僕は、確かに死者からの写メールを受け取った。
華奢な女性の隣に写っている人相の悪い男性。
それこそが、元木大の正体だった。
「どうして、新庄明美を殺したんだ」
「ヤろうとした時に抵抗してきたからだ」
「それだけの理由で、新庄明美を殺したのかッ!」
「あぁ、そうだ!それが何か悪いのか!」
「君がやったことは立派な犯罪だッ!おまけに屍姦までやったと聞いている。君に着せられた罪を数えるだけでも吐き気がしそうだッ!」
「この俺が、殺人罪と強姦罪の他に何をしたと言うんだ?」
「婦女暴行、窃盗、そして覚醒剤取締法違反だ」
「なぜ俺がヤクをやっているのがバレたんだッ!」
最初のコメントを投稿しよう!