Phase 08 Message of Dead

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「君の目を見れば分かるよ。君は、常人の目をしていない。覚醒剤の常習者の瞳孔は花のように見開いているという。おまけに、君はMDMAまで使っているというじゃないか。完全にクロだな」 「この野郎ッ!」  僕は元木大に胸ぐらを掴まれた。  正直、死を覚悟した。  その時、後ろから声がした。 「その子を放しなさいッ!じゃないと、木刀で殴るわよッ!」  仁美の声だ。 「お前はあの時のビッチか!今度は逃さねぇッ!」 「私はこれでもインターハイの神奈川県代表だったんだよね。逃げても無駄よ」  元木大の脳天に木刀が直撃する。  そして、元木大はその場に倒れ込んだ。  九死に一生を得た僕は、催涙ガスが立ち込める中警察が来るのを待っていた。  しかし、そうは問屋が卸さない。 「本当に、君には呆れたよ。矢張りスパイだったんだな。もちろん、その隣の女もだ」  刹那、痺れるような感覚を覚えた。  これはスタンガンだろうか。  躰の感覚がなくなる。  意識が遠くなる。  母親の幻覚が見える。  ――そして、僕と仁美はその場に倒れ込んだ。
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