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どのくらい岸からあるいたのかふりかえれば
いくつもの顔 顔 顔がこちらを凝視する
早く
早く もっと
行け おまえは邪魔だ ばばあ
かなり歩いたのと思ったのに、
まだ中間までも来ていないのだよ
蜘蛛の糸だ
糸はないのに海の中の道に群がる人々
みんなガンダタだ
みんな憑かれている 媚薬でも飲んだらしい
「戻ろうよ」児童は音をあげるが、母親の目は爛々と光る
大きな足がかりを奪いあう
もう、無理なのだろうか？
ふたたび太陽のほうへ体を向ける
go to heaven 声を呑み込む
海は道を隠そうとしている
波は音をあげて両脇から忍び寄る
行けない いけないよ
もう扉は閉ざされたんんだよ
まだ極楽に行くにはちょっと早いってことさ
まいどのことで自分で結論を見つける
また来るで
もっと、もっと水が引いたら その時は
そのときはゴム長靴を持ってくるのだ
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