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三つ目のカーブで道が複雑になった。その先のことは誰も知らない。いつもの何気ない植物も、街灯も、魔術を帯びたみたいに毛色を変えて、あざ向き合って、僕に牙を向いていた。
森の奥深くに入り込んだ時、あの子の声が聞こえた。だから冷静に信じることができた。君のおかげだ、生まれながらの厨二病、深い森に、ねじれた森に、自分の心を照らし合わせた。
生まれ変わったら、いつか本当の話ができた時。今の120倍の速度で一つになれた、僕ら、SF小説の壮大な最後のシーンみたいに、月の裏側でクレーターに背もたれ寄っかかって、二人きりなんだ。
そうなんだ、いつもといえばつまんない!だったけど、君といると、悔しさも嫌なこともひっくるめて、僕の心に見えてくる。いろんなものが変わったんだ、世界が闇から暗闇になって、暗黒から時代は変わって、中野の飲み屋で、堕落をこぼす変な髪型の人も、同じ人間だって思えるんだ。
隣人愛、そんなことを教えてくれた。いつだってそこに女神みたいな君がいる。僕の銀河が銀河を超えて、月の裏側で、僕ら二人っきりみたいで、事実そうだった。この世界には誰もいない、どんな頭をしたやつらにも計算外なことがこれから起きて、舵を握ってるのは、前までの僕で、そんなことより未来にいるんだ。
行方変わって世間、足並みそろえて場数、馬が合わない、それでもいいや!
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