0人が本棚に入れています
本棚に追加
/10ページ
見えない何もない場所を歩き続けている。
どこまで歩いたのだろうか…
いったい今は何年で、何時間経っているのだろうか…
私は残された繋がりを手繰りながら、光の見えない宛のない旅をしている。
悪しき神は、常に私を監視しすぐ傍で付きまとい、弱さを覗かせる挫けそうになる心を惑わせようと、誘いの言葉を耳元で囁いてくる。
それでも私は諦めることなく歩き続ける。
私が歩みを止めると、私の大切な存在が苦しんでしまうから……。
私が今出来る事なんだ。
だから足を止めてはいけない。
この闇の中でただひたすらに歩き続けなければならない。
そうすればいつかきっと光り輝く場所にたどり着けるはずだから……
視界は、一寸先も漆黒の暗闇で何も見えない。
ゴーゴーという強く吹き付ける風の雑音だけが、聞こえてくる…
最初のコメントを投稿しよう!