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俺はどんな星の下に生まれてきたのだろうか。そんな事をこの1年間常々考えている俺は22歳の新卒無職ニートだ。 ニートと言っても無能で働く気もないのではない。 俺は国立大学卒だし、人並みに働ける能力も常識も普通だと思っていた。 しかし、100社受けても内定をもらえない。 どうしてだ? こうなったら、とりあえずアルバイトでもするか? いや、しかし、国立大学卒なのにアルバイト? ……まあ、撃ちまくればいつかは正社員に当たるだろ。 今はアルバイトより就職活動だ。 そして、大学を卒業しても中途採用面接を受けまくる日々。 別に高望みしているわけでも、医師免許を持ってないのに医師になりたいとか言っているのでもないのに就職できない。 しかし、拾う神はいたようだ。何とかそこそこの会社に採用された。 しかし、入社日前日にその会社は倒産した。 ゴタゴタのなかで俺の採用は有耶無耶にされたようだ。 どうしてだ? 俺、前世でよっぽどの悪事をやってたのか? そんな事を考えながら歩いていた俺は、信号無視の暴走異世界転生トラックに人生を終わらされた。 死ぬ寸前に思ったことは(俺、生まれ変わったら仕事をしたいです) だった。 そして、お決まりの異世界転生をした俺。 すくすくと異世界で育ち17歳になった。 この異世界では17歳で職業スキルがもらえるらしいのだ。 しかも、どんな人にも。 俺には前世の記憶がある。 働きたくても働けなかった記憶だ。 しかし、こっちの世界では職業スキルなるものが存在している。 流石に職業スキルがあれば仕事はできるだろ。 何なら、自営業でも……あ、前世でも自営業をやればよかったのか? そんなことは考えたことも無かったな。 ……まあ、終わったことはしかたない。 今世でも就職できなかったら自営業をすればいいか。 俺の職業スキルはなんだろな。 17歳の誕生日、俺は首まで土の中に埋まっている。 いや、別に犯罪に巻き込まれたとかイジメられているとかではない。 素っ裸で首の下まで土の中に埋まること24時間。すると、あら不思議。職業スキルを授かるのだ。 誕生日の日以外でも17歳以上ならよいのだが、完全に素っ裸じゃないと駄目らしい。 まあ、普通は誕生日にやるよな。早く職業スキル知りたいし。 この儀式? 方法? 法則? に気付いた人はすごいよな。 どうやったら、こんなことに気づくのか分からんが、発見した人に感謝しかない。 「兄ちゃん、水飲む?」 「うん、少しだけ」 時々家族に水分補給をしてもらい、無事に24時間が過ぎた。 「そろそろだと思うが、どうだ?」 「やってみる」 俺はステータスを開いた。 目の前に現れるステータス画面。 おお! やったぞ。まあ、どんな人にでも儀式をやればステータスが現れるのだが。まあ、それでも嬉しい。 ステータスを読む。 【職業スキル 無職  レベル 10,000  補足 あなたは神に選ばれた完全無欠の無職です。しかし 「ふえっ!?」  む、む、無職!? 完全無欠の無職……終わった…… ガクッ 「お兄ちゃん!?」 「おい、どうした!?」 「大丈夫か!?」 ステータスをそこまで読んだ俺は、24時間何も食べてない空腹と、【神に選ばれた完全無欠の無職】という言葉にショックを受けて気絶したのだった。
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