2. 姉妹

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 姉に恋人ができるたびに、私は家出を繰り返した。それによって姉がどれほど動揺し、傷つくかということを知っていながら。いや、知っていたからこそ、私はその行動を敢えて繰り返した。恋人の方に向いている彼女の意識を、私に向けたいがためだけに。姉が恋人と別れれば私の気持ちは晴れたが、同時に罪悪感も募っていった。  もう、こんなことはやめたい。そう思っているのにやめられない。  私とロマンが姉妹でなかったら、きっとこんなに苦しむことはなかっただろう。彼女と私が赤の他人同士として出会っていれば、どれほどよかったか。彼女の恋人として腕を組み、唇を重ね、隣で寄り添って眠る。そんな日々を何度夢見たことだろう。
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