トナカイの金太郎

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時は2015年12月23日、クリスマスイブの前日。 何故かサンタクロースは相棒のトナカイ(金太郎)に。 プレゼントを積んだソリをひかせ、日本の某市の東町に降り立った… この一人と一頭の相棒時代は長く、七十年近くの付き合いで… 「サンタさんよ~、今日は一体、何日だと? 23日だよ。 何だって、おいらはっ。 ココで、こんな事せにゃ、ならんの、よっ!」 「ホッホッホ~」 「そこ、笑うトコか? あんた、いっつも、そればっか…」 サンタの様子に金太郎は溜息を吐いた。 「おいらさ~、最近なんだけどさ。 四本足で歩くの、調子悪いんだよな~。 腰が痛くなるんだわ。 どっちかってっと、二本足で歩く方が楽でさ~。 何でだろ?」 金太郎は首を傾げ最近、自身に起こっている変化を不思議に思っていると… 「よし、到着っ!」 言葉と同時にサンタが鞭を打った。 「痛っ!いて~だろうがっ! ムチ打つなっ!」 ムチを打たれた直後、金太郎はキレてサンタを怒鳴りつけた。が… 「ホッホッホ~」 「あんたは、それだけかいっ!」 「よしっ、プレゼントを配るぞ!」 文句を言った直後、サンタは再びピシリ、とムチを打った。 「う~つ~なって、言ってんだろうがッ! 言ったはなから、すんなよっ!」 怒りを露わにしつつ、金太郎は後足で立ち上がった。 そうしてサンタからムチを奪い取る。が… 急にハッとした表情となり、様子が変わった。
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