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そして月曜日がやって来た。
ケイタくんに会える。しかも今日はそれだけじゃない。
学校の授業がいつも以上に長く感じて、放課後が待ち遠しくて、終礼と同時に飛び出した。駅からショッピングモールを通らずに家に帰って、急いでシャワーを浴びて歯を磨いて、昨日選んでおいた服に着替えて、店に向かった。
まず店長さんに会いに行って事務的な手続きをしていると、背中に気配を感じた。
「佐藤純くんって言うんだ。美味しそうな名前だね」
この声はケイタくん!
息を止めて振り返ると、笑顔で自己紹介された。
うわっ、私服だ! 初めて見た! カッコイイ!
「純くんって呼んでいい? ちょっと年上だけど、俺のことも気にせずケイタくんって呼んでよ」
「はい、よろしくお願いします」
って答えちゃったけど、呼べるかな。
てか純くんって呼ばれた!
「じゃあまず着替えに行こうか。こっちだよ」
「はい!」
ついて行きます、何処までも!
ロッカーの前に辿り着いて、制服を渡された。
ケイタくんとお揃いのシャツとエプロン。もう1つは直接頭に載せられた。
「ベレー帽似合うな。すっごく可愛い」
「あ、ありがとうございます」
やばい、褒められちゃった。
可愛いなんてお世辞でも嬉しい。
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