第1章 僕の好きな人

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そして月曜日がやって来た。 ケイタくんに会える。しかも今日はそれだけじゃない。 学校の授業がいつも以上に長く感じて、放課後が待ち遠しくて、終礼と同時に飛び出した。駅からショッピングモールを通らずに家に帰って、急いでシャワーを浴びて歯を磨いて、昨日選んでおいた服に着替えて、店に向かった。 まず店長さんに会いに行って事務的な手続きをしていると、背中に気配を感じた。 「佐藤純(さとう じゅん)くんって言うんだ。美味しそうな名前だね」 この声はケイタくん! 息を止めて振り返ると、笑顔で自己紹介された。 うわっ、私服だ! 初めて見た! カッコイイ! 「純くんって呼んでいい? ちょっと年上だけど、俺のことも気にせずケイタくんって呼んでよ」 「はい、よろしくお願いします」 って答えちゃったけど、呼べるかな。 てか純くんって呼ばれた!  「じゃあまず着替えに行こうか。こっちだよ」 「はい!」 ついて行きます、何処までも! ロッカーの前に辿り着いて、制服を渡された。 ケイタくんとお揃いのシャツとエプロン。もう1つは直接頭に載せられた。 「ベレー帽似合うな。すっごく可愛い」 「あ、ありがとうございます」 やばい、褒められちゃった。 可愛いなんてお世辞でも嬉しい。
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