42人が本棚に入れています
本棚に追加
「純くんは、どういうケーキが好き?」
「そうですね……甘すぎるのは苦手で……フルーツが沢山載っているケーキが好きです」
「ああ、いいね。俺もそういうケーキ好きだよ」
美味しいケーキを想像してケイタくんは甘い笑みを浮かべた。
僕はやっぱりケーキよりケイタくんが好きだ。
テーブルに料理が届くとケイタくんが綺麗に取り分けてくれて、同じパスタとピザを美味しいねって言いながら一緒に食べた。
いつもは独りだし、母と2人でもこんなに楽しい食事は出来ない。
父といた頃は楽しかったっけと記憶を遡ってみたけれど、あの悲しいクリスマスで全て上書きされてしまったのか、何1つ思い出せなかった。
最初のコメントを投稿しよう!