猫に合鍵

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その恋に名前を付けるならきっと、神様が気まぐれにくれたご褒美みたいな恋。 「まぁ、澪人(みおと)となら」 あの日、玉砕以外の未来はないはずだった告白に、彼、宗隆(むねたか)は確かにそう答えた。 ……そうして始まった僕達の関係。いつ終わりを迎えてもおかしくない、そんな儚い夢みたいな恋。 それぞれの合鍵に付けたお揃いのネコのキーホルダーは、長い付き合いの間に随分色褪せ、くたびれてしまった。 同じくらい、僕達の関係も━━
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