自分の人生を生きてください

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「え……?」  真緒が首を傾げると、晴美が話し始める。 「お母さん、あなたのお父さんに選んでもらえなかったの。あなたがお腹にいるってわかった時、お母さんすごく嬉しくて、喜んで報告したわ。そしたら、あなたのお父さんとても困ってた。そこで初めて、お母さんは1番じゃなかったって知ったのよ……」  晴美はそこまで話すとイチゴを頬張った。 「この人、最低だね! よくこんなこと書けるよね」  真緒もイチゴを頬張った。 「この人、あなたの誕生日に毎年お母さん宛てにあなたへの手紙を送ってきてたの。でも、お母さん、全部捨てちゃった。ごめんね」 「全然いいよ! でも、どうしてこの手紙は渡してくれたの?」 「そろそろ許してあげてもいいかなって……。私があなたに出会えたのは、紛れもなく、この人が居たからだし。お母さん、意地になってたけど、やっぱりあなたが決めることだと思ったの。遅くなって、本当にごめんなさい」
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