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姉
私の家には知的障害者の姉と弟がいます。
ある日、学校から姉が泣きながら帰って来ました。
ボロボロの傘を持って。
折りたたみの傘です。
雨だからと母が学校に行くとき持たせたものです。
させません。
骨が折れて傘もカッターで裂かれていました。
当時、小学生の私も何かがあったと思いました。
傘させないから濡れてるし。
しばらくして玄関に人の列が出来ました。
学校の先生が謝ってこいと雷を落としたらしいです。
ぞろぞろと10人以上がいました。
いや10人からさき、私は数えるのをやめたのです。
たぶんひとクラス30人ぐらい居たと思います。
母が玄関であなたもなの？と怒鳴ってるのが聞こえました。
見るとすごく大人しそうな生徒です。
男子も女子もいました。
悪ふざけの悪グループが姉の傘を奪い教室で姉から逃げ回って
笑いものにしながら、傘をボロボロに破壊したのです。
先生に見つかる頃、姉は大泣きでクラスみんなで
エスカートしていたようです。
中には真面目なタイプもどこにでもいる大人しい子も
混じって大きな渦になっていたようです。
姉はあまり感情を表に出しません
いつもビクビクしています。
ポーカーフェイスです。
軽い自閉症、そして重い知的障害。
知能指数は3歳位で止まっています。
ボキャブラリーも少ないのが特徴です。
外からみたら変な子。
お人形のような子です。
姉はいじめにあっていたのです。
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