王城へ

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後半ウィリアム視点を入れています *** コツコツと2人分の足音が鳴る 「この辺って、人が少ないんだね。」と先ほどまでとは違う道で不思議に思う 「あぁ。ここは人があまり通らなくて視線を浴びないから。貴族様のところ通らなくていいしな。」とウィリアムは苦笑いをした 「あ〜、第一騎士団のところはお貴族様のところだものね。前通るとまずい?」と聞いてしまった 先ほど自分は堂々と通ってしまったため心配になった 「よくはないな…俺は睨まれるしな。なんでここ通るんだよ、平民の癖にって感じで…」 「そうなんだ…」 (昔はお城とか憧れてたけど、魑魅魍魎が運びる世界なんだよね…その中で生きるのってすごいと思うな…)と思った 「まさか、前通ったとかないよな…?」と訝しげに睨まれる 「…あ…ごめんなさい…通っちゃった。だからか、色んな人にいっぱい見られて怖いから、走っちゃったし、えへ?」と誤魔化すようにそう笑った 「あほっ!やばいな…はぁ…まぁ、アルフィナに頼んのは俺だしな…しょうがないかぁ…」と疲れたような、やつれたような、そんな感じでそう言った 「なんか、まずい?」と思わず聞いてしまった。 作法なんて知らないのだ。怖いと思っても走ってはいけなかったのだろう 「まぁな。いや、大丈夫にするよ。安心しな。」 「そっか、ありがとう。ウィリアム。」とお礼を言ったが (でも、大丈夫にするってどうやってするんだろう…?)と疑問に思った 門の近くまで送ってもらいお礼を言う 「ありがとうね、ウィリアム。」 「いいさ、俺が頼んだことなんだし」と微笑んだ 「じゃあね!」そう言ってウィリアムが歩き始めてから私も門へ進んでいった 「ふぅ、帰りますか!」と呟いたときお腹からグ〜となる音が聞こえた (お城から遠かったらパンともらったチョコケーキ、食べようかな?) 食堂に着くまでにはお昼を過ぎているだろうから賄いもないだろうと決めパンを食べるのを楽しみに歩いていく 「あ〜〜!いた!!」と大きい声が後方から聞こえてき、後ろを振り向くと茶髪の壮年ほどの女性がいた 「新しく入った子でしょ?迷子になっちゃったのね!もうお昼だからお昼食べてから色々案内するわ!はいっ!」とアルフィナが返事をする間も無く、猛スピードで連れ去られていく (え、私じゃない!ウィリアム〜!助けて!)唯一城にいる知り合いを思い浮かべてしまった 猛スピードで連れ去られているため喋ると舌を噛みそうで喋れなく心の中で叫ぶことしか出来ないのが、とてももどかしくかんじた (可愛かった…アルフィナ…)と幼馴染の少女アルフィナのことを考えていた。ポーカーフェイスで。 心の中の自分は真っ赤だが現実はおくびのも出さないでいる (アルフィナは、貴族の連中に目を受けられていないか…)と心配になった 顔は魔力の象徴と言われており、魔力の量、質によって顔が整っているか整っていないかだ。 平民は魔力が普通なため言い方は良くないが凡人な顔立ちだ。まぁ、眉が濃かったり一部が特徴的な人もいるから魔力が少なくても平凡な顔とはいえないが アルフィナは平民にしては珍しく、魔力の量、質がとてもいい。ランクで表すとAランクくらいだ。 そのため顔は非常に可愛らしく、近所の子供の初恋はアルフィナというくらいだ。歩いていれば人目を引くし、一目惚れをしょっちゅうさせている。だから今働いているところでは看板娘だ そんなアルフィナは第一騎士団や第二騎士団第三騎士団の前を通ったと言う。 きっと言い寄られるだろう。 なぜか、自分の顔に自信がないアルフィナは言い寄られても気づかないだろうが、権力に有無を言わせて愛妾にでもされるだろう。 ーーそれはとても防ぎたいことだ。 自分はアルフィナに釣り合う男になるために、騎士団へ入ったのだから。 魔力量はそこそこ良く、そのため顔もまぁまぁいい方だと自負している だが、アルフィナは別格だし、気持ちは気づかれないし、だけど、給料もよく、出世して顔もそこそこいいくらいになったらこの気持ちを伝えて、付き合ったりそしてプロポーズしたいと思った
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