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 きょとんとしていると、それまで躊躇していたはずのリオンがすんなりとライアーの膝の上に跨った。  そしてライアーの代わりにリオンは、レオへはっきりとこう宣言する。 「そうなるもなにも、俺たちは幼馴染だし、ウサギは淋しいと死んじゃう生き物なんだ」  当然のように言いきったリオンは、すぐさまライアーに「重くない?」「痛かったらすぐに言ってね。ポジションを逆にするから」なんて、蕩けるように甘い声で囁いていた。 「そっか。ウサギは淋しいと死んじゃう種族だったんだね。だから、淋しくないように子どももいっぱい産むんだね」  真剣な顔して応えるライアーに、レオの眉がぴくりと引きつった。 「淋しいのと、子どもをたくさん産む理由とは関係ないけど、ライアーがよしよししてくれたら俺、淋しくなくなってもっと生き延びることができるなあ」  誰が聴いてもあざといリオンの言い方に、ライアーは素直に「わかった」と満面の笑みで応える。  レオは大きく頭を抱えた。  そしてリオンはこれ見よがしに、ライアーの肩口へ甘えるように顔を埋めてきた。 「ウサギは淋しいと……って、往年のドラマのセリフじゃないんだから。ていうか、それで押し切る関係性って、結局普通じゃないだろ。というか、ライアーは純粋無垢すぎるだろ」  ぼそっとレオは呟いたが、膝の上にリオンが乗ってくれたことが嬉しいライアーの耳には届かない。  結局この日、ライアーは授業以外ほとんどの時間、リオンを膝の上に乗せて上機嫌に過ごしたのである。    
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