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その運命の日、あたしと一郎くんは、デートで映画を観た。
話題の映画「シン・ウルト〇マン」だった。
大学一年生のあたしと一郎くんは、大学の映画研究会で知り合って、付き合うことになったばかりだった。
一郎くんは、「田中一郎」という、名前がピッタリな、ごくごく平凡な容姿だ。
不細工でも、イケメンでもなく、背も高くなく、低くもない。
太ってもいないし、痩せてもいない。
つまり、一般的すぎるほど、一般的な男の人だった。
ただ、異常に、映画好きだった。
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