憧れの人

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憧れの人

起業すると決めた俺はWEBコンサルタント事業を展開し、スマートフォンアプリのサービスを立ち上げた・・・・・初めは女性に特化したアルバイト紹介アプリで、やりたい職種を探しアルバイトのできる時間帯や曜日をアプリに打ち込み探す。そのまま採用不採用が決まれば・・・・・面接に行ったり服装を考えたりの手間がなく好きな時間に働けばいい。 忙しい学生にとって面接へ行くという煩わしさを排除したおかげでアプリの人気は急上昇、ダウンロード数もあっという間に増えていった。 その後は俺自身が個人投資家となり、スタートアップを経てある程度の成果のでた個人企業に投資をすることにした。 今日は休みだった、俺はスーパーへ行くために部屋を出た・・・・・その時偶然にも隣のドアが開いて・・・・・・出て来た人・・・・・・それは・・・・・・ 1年半前に見たホームレスみたいな・・・・お宅か・・・・引きこもり・・・・みたいな彼ではなく・・・・ あの・・・・あの・・・・・スパーかっこいいイケメンだった・・・・・・ ドアのノブを掴んだままその人の方を見た・・・・・動けない・・・・・・前見たぼさぼさ頭の黒縁メガネ野郎は?・・・・・・引っ越した?その後この人が引っ越してきた? そう思った・・・・・・おれは頭を下げて彼に近づくと以前エレベーターでぶつかったことを話した。 「あのー以前エレベーターでぶつかりましたよね?・・・・・お隣の人だったんですか?」 「そうだったね・・・・・逢うの3回目だね・・・・よろしく俺一之瀬 文哉(いちのせふみや)」 「・・・・俺は・・・・・長谷部 駿(はせべしゅん)です・・・・・・」 「学校?」 「いいえ・・・・休みなんで買い物です」 俺たちは一緒にエレベーターに乗った、何か話したかったけど緊張で言葉が出てこない・・・・・彼からいいにおいがした。 一階に着くと彼は「じゃぁ」そう言うと颯爽と出ていった・・・・・今日の服装は・・・・・全く覚えていなかった・・・・・・顔しか見てなかった・・・・・ 買い物をするときも頭の中はさっきの彼が浮かんで何買っていいんだかわからない・・・・・適当に野菜とか肉とか手に触ったものを買って部屋に戻った。 買ったものを冷蔵庫に入れてソファーに座る・・・・・さっき彼がなんて言ったか思い出してみる。 そういえば逢うの3回目だねって・・・・・言った? 3回目って・・・・・違う・・・・2回だよ一回目がぶつかりそうになった時そして今日・・・・・3回って・・・・・・まさかあのぼさぼさも入れて? あれは違う人だし・・・・・・ そうだ名前・・・・・一之瀬って言ってた・・・・・郵便受けと一緒じゃん・・・・・ って事は前会ったあの黒縁メガネも彼・・・・・・・? 何かの変装してたとか・・・・・? 同じ人には到底思えない・・・・・・兄弟?・・・・・そうだ・・・・・兄弟かも・・・・・でも逢ったのは3回目って言ってた・・・・・・ 分からな過ぎて頭が痛くなってくる・・・・・・ 頭の中を整理してみた・・・・・・エレベーターで逢ったスパーかっこいい人は隣に住んでいて名前は一之瀬 文哉(いちのせふみや)・・・・・これまでに3回あっている・・・・・・いい匂いがする・・・・・・ ずっと前に合った頭ぼさぼさの黒縁メガネ野郎も隣から出てきた・・・・・・そうだ隣の部屋から出てきたから住んでるって思ってたけど・・・・・そうじゃなかったんだ・・・・・・ 住んでるのは格好いい彼で黒縁メガネは住んでない・・・・・・そう思うことで頭の中がすっきりした。 スーパーかっこいいお隣さんに2回あってから俺の妄想は止まる事を知らない、時間があるとつい一之瀬 文哉(いちのせふみや)の事を考える・・・・・俺の中では彼はすでに文哉と呼ぶ仲だ・・・・・ 文哉にとってやっぱりあの黒縁メガネは同居人と見たほうがいいだろう・・・・・俺の考える所によるときっとメガネ野郎はあの部屋で文哉と一緒に住んで文哉にいろいろと世話されてるに違いない・・・・ 食事を作ってもらい風呂に入れば髪を拭いてもらいドライヤーを掛けてもらう・・・・・文哉は世話焼きでほっとけなくて世話してるってとこかなぁ・・・・・きっとそうだ・・・・ それにしても文哉はなんであんなにかっこいいのに、あんな奴と一緒に住んでるんだろう・・・・ 俺だって文哉と仲良くなってもっといろいろ話したい・・・・なんならお互いの部屋へ行ってお茶したり、時間があるときは電話したりする仲になりたい・・・・・
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