Lepus

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 私はたしかにここにいるのに、誰も私を見ようとしない。私はまるで透明人間みたいだ。別に、ほかの人たちの世界を知ろうとは思わないけれど、死んでいるように生きているような感じがして、今いるのは生か死なのかもわからない。私はずっと虚構で、物語の人物なのかもしれない。そう考えると、すっと気持ちが楽になった。
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