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第二話 人間界のぞうきんは喋れない
僕は悩んでいた。どうやってぞうきん界に戻ろうか。なかなか思いつかない。人間界はまだ他の界の存在を知らないようだ。あったとしても人間と同じような姿かたちをしている知的生命体だと思っているようだ。
そう悩んでいると人間につまみ上げられた。
ア「助けてー」
僕は声を上げた。しかし人間はなぜか僕が声を出しているとは思わないようで、ロッカーを開けてそこに放り込まれた。
しばらくして目がなれると自分が入っているところに他にも仲間がいる事に気づいた。おなじぞうきん族の見た目をしている。しかし話しかけても返事をしない。
ア「はじめましてアレクチャ・ノードンです」
ア「聞いてますか?」
ア「寝てますか?」
ア「あなたはどうしてここにいるのですか?」
もっと目がなれると、同じ見た目をしているのには顔も手足もないことに気づいた。これは無生物だと分かった。それにしてもにている。
しばらく経ったあと、扉が開いた。
ア「ついにここから出られる!扉が開いたぞ!」
そう思うのもつかの間、また別の人間につかまれ、水のはいった容器に沈められた。
ア「くるしい。。。」
火事場の馬鹿力で脱出すると勢いよく逃げ出した。ここは危ない。
人間1(以下人1と表示)「なんでぞうきんが走ってるんだ?」
人間2(以下人2と表示)「まてーーーーー!」
人1「止まれ!」
人2「それにしてもぞうきんあし速くね?」
ア「知的生命体をそんなふうに使うな!」
人1「だってぞうきんでしょ?」
ア「そうだよ」
人2「なら掃除に使うのは当たり前だろ?」
僕は思った。ぞうきん族とそっくりな無生物は人間界では同じくぞうきんと呼び、掃除に使われる道具らしい。もちろんぞうきん族の存在を知らない。
ア「掃除に使われるのはごめんだ!」
人1「知的生命体とはおもえないよ」
界ワープの呪文を再び唱えた。とりあえずここよりは安全だろう。
ア「きうをーぺどぼてはそきうぬうくちう」
再び別の界にでた。
ア「ここにいる知的生命体はーーと」
巨人が歩いている。
ア「でかーーー」
アレクチャはこの先どうなるのか?続く!
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