化粧の校則

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 今年からうちの高校で化粧が解禁になった。化粧をしていないのが当たり前だったのが急に化粧をしていないのは変に学校のルールが変わってしまった。  学校のルールというのは校則のことじゃない。学校ーー教室の空気や周りの目のことだ。  幸い、私には双子の妹がいて、彼女に毎朝化粧をしてもらって通学している。  目鼻立ちがはっきりしていてスタイルも良い、我が妹はこういうものを家でこっそりと楽しむ習慣が出来ていた。  それに対して、私は鼻が低くてそばかすだらけの顔をした小柄でずんぐりむっくりした女だ。マスコットみたいで可愛い~みたいな褒められ方をよくされる。  我が妹が同じ学校じゃなくて良かったと思う。妹の存在がバレたら、何を言われるのかわからない。  教室に着くと、いつも妙な緊張が走る。  教室の中にはカーストというものが存在している、らしい。  去年までそんなことを深く考えずに生きてきたけれど、視覚効果というものは絶大で女子の階級は化粧によって色濃く区分けされてしまった。  露骨に化粧をしていない女子は化粧をしている女子に陰口を叩かれている。
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