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名前を覚えていただけではなく、しっかりと労働チェックもされていたみたいだ。
セフィロスは私が体を戻したいが為に守護天使になりたいと勘違いしてしまったようだけど、違う。そんな事じゃない。
「私は体を癒して欲しい訳ではありません。この体のまま守護天使にして頂いても構いません。とは言っても、右目も右腕も使えない状態で、どの程度お役に立てるかわかりませんが」
エレノアはセフィロスの目をしっかりと見据えながら続ける。
「貴方でなければ、他のどの神にも仕える気はありません。私の愛は全て、貴方に捧げます」
ハッキリと、熱の篭った声で想いを告げる。まるで天使同士がする愛の告白みたいだな、とエレノアは心の中で呟いた。まぁ、元婚約者にだってこんな事言ったことないけど。
エレノアの「愛の告白」にセフィロスがふっと、柔らかい笑みを浮かべる。それはまるで春を告げる風のようで、エレノアは思わずドキッとしてしまう。
次の瞬間、エレノアの体を初夏の風が巡った。
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