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「あなたの名前はジュノ。私の守護天使よ。私に仕つかえる代わりに、あなたに悠久の時と私の色を与えましょう」
アイリスが光の玉に唇を近づけて、ふぅ。と息を吹きかけると、ふわりと玉が手から滑り落ちいく。みるみるうちにその光の玉は溶け、20歳前後のアイリスと同じ瞳と髪の色を持つ男の姿に変わった。
「アイリス様、命を賭してあなたにお仕えすることを誓います」
アイリスは優しく微笑みながらこくりと頷き、ドレイクに手渡された布をジュノと名付けられた男に掛けた。
このやり取りを残り4つの玉にも繰り返して契約を交わし終えると、これまでリアナの隣で黙って見ていたフレイが口を開いた。
「アイリス、君は素晴らしい色の持ち主だね」
「ええ、こんな色を持つ者を見たことないわ」
リアナが触れるアイリスの髪と瞳の色は白銀。ただし、ただの白銀ではない。光にあたる度にキラキラと虹色に輝き不思議な色合いをしている。
「これは今から『披露目の儀』が楽しみだねぇ」
フレイが早く皆に見せたいとばかりに言うと、リアナも同意して頷く。
「ええ。早速、招待状を用意しなくちゃね。アイリスも虹の守護天使たちも生まれたばかりでお腹が空いているでしょ? 服を着て食事にしましょう」
水の守護天使達に指示を出すとリアナはフレイと一緒に部屋を出た。
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