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シャワーの湯気の中で、絡み合う 「あぁん!香月…もう無理…」 『掻き出してるだけだ、もうちょっとな』 香月の長い指が、いいとこを掠める 「ひぃっ」 『ヤバい身体だ、こんなんじゃ外に出せない』 足腰立たない俺を抱き上げ、ふたりで湯船に漬かる 「バカ、お前のせいだ。お前が教えたんだ」 『クソ…またライバルが増える』 「香月…俺はもう、お前しか見えないよ」 『総司、無自覚か?ワザとか?』 「クス…なぁ、本当にここに住むのか?」 『ああ、俺はそのつもり…いつかお前と住めたらと思って買った』 「いつか…」 『すぐでもいいぞ?お前の部屋、今年度で更新だろ?』 「なんで知ってんだよ…」 『本社勤務だぞ…総務の女の子に笑いかけたら教えてくれた』 「は?お前…そうゆうの二度とするな」 『悪かった、もうしない』 「そうじゃなくて、女の子に色目使うなって言ってんの!」 『そっちか』 「お前は、俺のだ」 『…っ、お前なぁ、そうゆうとこだよ』 「何が?っ…」 顎を取られ無理矢理振り向かせられたかと思えば、舌を絡め取られる クチュリ 糸を引いて唇が離れる 「あ…」 『もう無理だろ?煽るな』 「明日、動けなくなってもいいのか?クリスマスだぞ」 『総司と一緒ならクリスマスだってなんでもいい…夜はディナーの予約をしてるよ、ふたりで食事しよう』 「うん、クリスマスデート…なぁ、今夜はこのまま寝てさ、明日…もう今日か…家具を買いに行かないか?どっちにしろ必要だろ?」 『そうだな、流石にベッドだけじゃな』 「部屋、あるのか?」 『ああ、お前の部屋もある。寝室はひとつだけどな』 「会社には?」 『お前次第だ、俺は結婚でも同棲でもなんでも申請したいが…ルームシェアで通るだろ?』 「けっ、結婚って!」 『言ったろ?お前が最後だ。俺もお前の最後でいたいと願っている』 「……」 『無理強いする気はない、ゆっくりでいい。その間に俺に溺れさせてやる』 「もう…すでにお前に夢中だよ…香月、愛してる」 『ああ、俺も愛してる』 END
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